砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない(桜庭一樹)

 いい意味で期待を裏切ってくれた作品。久々に小説読んで心地の良い鬱状態になることができました。「実弾」で武装した少女も「砂糖菓子の弾丸」で自分を守ろうとした少女も同じように世の中に対して無力で「部屋の中の王子様」もその力を失います。
 最後まで救いの無い作品ではありますが、ラストでは爽やかさを感じさせてもらえます。